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あれこれ

移民問題と銀河系植民地化の話

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上野千鶴子氏の「平等に貧しくなろう」炎上したとき、私はむしろ上野氏の言うことのほうが内容的には的を得ている気がして(※意見には反対だが)なぜだろうとしばらく違和感を覚えていたが、ご本人がブログで反論していたらしい。この文章がまさに私のモヤモヤを表現していた:

「移動の自由」と「労働の自由」を唱える「正義」のために、移民導入には表だって反対しないものの、現行の入管法を維持したまま、小出しに特例をつくっていくような姑息な政府のやりかたに怒りを覚えつつ、結果として沈黙によって追認を与えてしまっている事実を、わたしは苦い思いとともに自覚しています。その点では、移民導入是か非かの議論を避ける多くの人たちも、同じではないでしょうか。

とても的を得ている。

彼女の論が炎上したのは、読者と事実の共有ができていないからじゃないかしら。国際ニュースについては私は NY Times や BBC Wolrd Service の2つを追ってるだけだけど、そこらへんの移民・難民問題の知識からすると、上野千鶴子が言ってることは世界の移民大国で起こっていることであって、特に憤ることではない;「移民が来たら排他主義が盛り上がる」のは事実として共有されてるし、(だからその抵抗勢力も頑張ってるわけだが)排他主義が盛り上がるという発言自体を「意見」だとしてとらえる人はあまりいないんじゃないか。あとは Brexit や Trump やシリア難民やアフリカ難民のおかげで最近たくさんの podcast やネット記事が移民難民について議論されまくっている。私がよく読むのは NY Times (← FAKE NEWS by Trump だが) もそうだけど最近は Planet Money や The Guardian, Atlantic, らへんでいい記事をたくさん読んだ。

一方で私も日本にいたころの朝日や読売を読んでいた感覚だと、移民や難民というものの捉え方がそもそも違う気がする。でもまあ西欧における移民問題の爆心地であるアフリカや中東から日本はかなり遠くて、日本はむしろ東南アジアからの移民難民がメインだからこそ議論の種類が違うのかもしれない。でもアフリカや中東の大問題を無視するわけにもいかない;いまの時代、距離なんて関係あるのか?地球の資材を使ってお金持ちになってしまった先進国としての責務は?でも日本の場合、西洋のキャピタリズムと帝国主義に搾取されないように近代化して、その結果原爆でやられるという微妙な過去を追っていて、その辺の歴史がいろいろをうやむやにさせるのかもしれない。と、適当にまとめる。

以上、上野氏の意見は同じような背景知識を共有してこそ相手に伝わるのでは。日本のジャーナリズムが世界の移民の現状や世論をもっと報道したらいいのでは。

でもそれを踏まえた上で、彼女が最初の紙面上で言った「平等に貧しくなろう」という意見自体には反対ではある(続くブログ上ではこの発言はむしろ問題提起のきっかけを作りたかったとは言っていて、まあそうだろうなとも思ったが;そして実際話題になって人々に考えるキッカケを与えてはいる)。確かに日本の現状を見てると悲観主義には陥りがちで、平等に貧しくなると覚悟を決めるしかないんじゃないかという気がしてくるのもわかる。でも私は国が多少荒れても移民を受け入れていってほしい。まあ荒れないのはベストだけど最近のアメリカを見てるとそんなの夢物語だなと思ってくる。荒れるのは避けられなくて、それでも希望を持って自由と平等のために戦うのだ。

(以下妄想)

というのは極めてscience fiction的な理由である。いま The Expanse という TV シリーズを見ていて、ちょっと先の宇宙、銀河系をコロナイズした人間たちがEarth と Mars とアステロイドベルト(The Belt)のあいだで戦争を起こす話が超おもしろいのだけど、まあ公用語は英語だよなーと思いながら見ている。 AIが発達して日本語が英語に簡単に翻訳できるにしても、やはり文法的に違いすぎるから日本語話者はディスアドバンテージが大きすぎる。ITやIoTやニューラルレースやその他もろもろ機会やネットワークとのコミュニケーションは英語がキーである。保険としてロシア語?いろんな言語に徐々に技術は翻訳されるし AI も発達してはいるしそのうち Babel Fish などもつくられるかもしれないが、とはいえ最先端は常に英語だし、グローバリゼーションで世界中に英語話者が増えてきているいま(中東やアフリカやその他の貧しい国でもネットを通してタダでMITコースなども受けれるわけだし)それによって英語による情報も加速度的に増えてるし、個人的には英語ができるヒトとそうでないヒトでは生存率が全く違うような気がしている。間違ってるかもしれないけど。でも今後気候変動による環境難民が増えてきたら住む場所を変えざるをえず、そんなときには英語ができるか否かでかなり特権は違うような気がしている。私は終末論的・ディストピア的妄想がすぎるかもしれない。

いま Brexit や Trump のせいで世界がどっちに向かってるかわからないが、長期的に見ればグローバリゼーションはどんなにあがいても止められないとおもう(というのは Thomas Friedman / Thank you for being late の受け売り)。なのでもっとコラボレーションコミュニケーションが進めばいいと思うし、そのためには英語なのだ。インドやシンガポールのように第一公用語が英語、第二公用語が日本語、みたいなことにできれば素晴らしいと思う。とにかく移民をたくさん取り入れて数百年後(に人類がまだ存続していれば)に日本が活躍していればいいなあ。とはいっても平等に貧しくなってもその後人々が減ったら逆に弱体化した日本が違法移民の流入が防げずに結果的に同じようなことにはなるかもしれない。とこんな妄想をしても仕方がなく、問題はそんな数百年後どうこうという話ではなくて、いま&次の世代の人間たちにとってどうすれば世界が住み良くなるかということなのだけど。どうしても妄想癖が止められずろくな議論ができないのだった。